美容室がコロナウイルスによる影響や課題・問題点

川口駅東口の美容室Ribelt(リベルト)です。

現在世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス(covid-19)により美容院が受けている現状をまとめました。美容室で3密は避けられるのか?コロナで美容室に行く際の注意点などを考えてみました。

美容室では避けられない 3密

新型コロナウイルス対策として最も有効とされているのが、3密(密閉・密集・密着)の回避です。現在ほとんどの美容室で対策を行っていると思いますが、3密について、Ribeltでの現状と他サロンでの問題点を考えてみました。

密閉

Ribeltの場合】幸いにも路面店になっていますので、密閉状態は大幅に避ける事が出来ます。常時お店の入口や中窓を解放し換気を行っています。2台のサーキュレーターや換気扇が絶えずサロン内の空気を循環させ、店内の中心に窓があるおかげで効率よく換気が行えています。

 

他サロンの場合】美容室によっては直接的に換気出来る箇所が入口のみに限られる場合があります。その場合、当然ですが奥にあるセット面は入口付近よりも換気が行われにくい状態になります。特にシャンプーブースは美容室内の奥に設置されているケースが多く、場合によっては半個室状態になっているので、比較的密閉状態になりやすいです。

美容室の立地が地下だったり、構想ビルの上層階にある場合も密閉状態になりやすいでしょう。

美容室の換気といえば、開業の際に保健所のチェック項目にもある「美容所内の空気1L中の炭酸ガスの量を5㎤(5,000ppm)以下に保つこと」が上げられますが、果たしてどこまでコロナウイルスに対して有効なのかは不明です。少なくともこういった基準のない小売店よりは良いのではないでしょうか。

密集

Ribeltの場合】当店での密集はチェーン店の多人数サロンよりは起こりにくいと考えています。アシスタントも居ない完全1対1接客も功を奏しており、サロンの面積が約50㎡に対してスタッフとお客様それぞれ2人となっています。

面積あたりの人口密度で言えば、一般的な電車の面積が57.5㎡ですので、優先席のない電車に4人で乗っているようなイメージです。(実際の作業スペースは限られています)

 

他サロンの場合】美容室では個人店が大半を占めていますが、極端に狭いサロンや人数の多いチェーン店に行かれる場合は注意が必要でしょう。密度が高くなりやすい場所としては入口周辺などの待合ブースだと考えられます。密集を避けるためにソーシャルディスタンスを心がけましょう。

 

密接

美容室では決して避けて通れない問題です。Ribeltではセット面やシャンプーブースの距離を確保するなど、担当美容師以外とは密接しないように心がけています。マスクを装着したり、多人数の接触しないようにするなど、極力さけるしかありません。施術中はお客様自身にもマスクをするなど必要な対策をとっていただくようお願いします。

他業種とは違い、鏡越しでの会話が多いので飛沫感染のリスクは低いかも知れませんが充分とは言えないでしょう。カラーやパーマを複数人で施術しない、シャンプーやブローでいちいち人を変えないなど密接する人数を抑えることが必要です。

仕事柄どうしても密接はしてしまうので、最低限の距離や人数を抑えることが必要です。

 

美容室で3密を避ける為には

A→そもそも美容室に行かない
どうしても・・というような場合があるかも知れませんが、美容室ではいかなる場合も完全に3密を避けることが出来ません。イタリアのどこかの市長も訴えていましたが、極論、命がなければ美しくなった貴方を誰も見る事は無くなります。健康な姿が最も美しいとは思いませんか?

それでも美容室に行くのであれば

・密閉
換気の良い美容室を選ぶ。(地下や間口の狭いサロンは避ける)
店内写真などで天井の高さやサーキュレーターの有無などを確認する。
シャンプーブースやセット面が個室になっていたり過度な仕切りが無いかチェック。

・密集
セット面の数とサロンのスタッフ数を調べる。(Ribeltの場合セット面4、スタッフ数2)
小規模サロンでも狭すぎる場合は避ける。
入口付近などで人が溜まっている場合は注意する。
時短営業はかえって人が密集しやすい。
土日など人が多い曜日を避け、比較的空いている時間に予約する。

・密接
1対1接客など、自分と接する人数を極力減らす。
座席間の距離を取ってくれるサロンを選ぶ。
カラー剤の塗布などは一人で行う様にお願いする。
マスクをしてもよいか確認したり、美容師と直接向き合って会話をしない。
事前予約で希望を伝えるなど、無駄な会話を避ける。

 

コロナと美容室

美容室はこれから新型コロナウイルスにどのように対応していったら良いのでしょうか?

緊急事態宣言がされた4月8日、西村経済担当相は、美容室が安全な生活を行う上で必要な事業だという理由から休業要請にあたらないと発言しました。しかし同日、福岡の美容室でクラスターが発生したというニュースが報道され、多くの同業者が困惑しました。

東京都では当初美容室にも休業要請を出していましたが、理美容業界の過半数が個人店などの小規模事業者である事や、厚生労働省が生活衛生業と分類していることなどから休業要請から除外したと思われます。

生活衛生関係営業とは、生活衛生関係営業(せいかつえいせいかんけいえいぎょう)とは生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律で定められている公衆衛生を基本とする業種である。生衛業生活衛生業ともいう。生衛業とは18の営業の総称である。

Wikipediaより引用

現在都内の大型店は5月6日まで休業を決めているサロンが多く、ここ川口でも一時休業、あるいは時短営業をしているサロンが1、2割程度に見受けられます。

美容室が抱える資金面での問題点は、他の業種と同様に家賃や人件費がほとんどです。その他美容室特有の費用面で考えれば、首都圏内において多額の広告費が重荷となっています。現在美容室件数は25万件と言われ、コンビニの約4倍になります。競争が激化する地域ではホットペッパービューティなどの広告媒体に集客を頼り、業界シェアを牛耳るその広告費は大企業のボーナスに並ぶほどの高額です。

数が溢れる美容師の平均年収は300万円前後と決して高い数字ではありません。1日の労働時間も他業種より長く、年間休日も間違いなく少ない方の業種に分類されます。このような状況で休業要請が出されれば、多くの美容師が職を失う美容崩壊に繋がりかねません。

Ribeltでも新型コロナウイルスに対して様々な対応策を取っていますが、4月16日時点での4月の売り上げ見込みは、前年同月比マイナス60%程度を見込んでいます。来月以降のV字回復の可能性は低く、少なくとも数カ月は影響を受けると考えています。今後、中小企業への給付金や融資を前提に営業を続ける方針ですが手元に届くにはまだまだ時間がかかり、今後もお客様数が減る事も想定される為、大規模な経営見直しをして対応していく予定です。

お店がある地域によって受けられる経済対策には大きな格差があり、生きて行くため、食べていく為には仕事を続けて行かなくてはならないという葛藤の中で、休業か営業か、生か死か、最大の選択を迫られています。ただ一つはっきり言えることは、休業要請が出ても営業を続ける事は美容室に限らず、経営者ひとり一人が出した今を乗り越える為の最善の選択だということです。

 

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