オレンジ果汁0%
川口の美容室リベルトです。
あなたは普段から健康に気をつかっていますか?
日本の消費者における意識調査アンケートによると、食べ物や洋服などの日用品に安全性を求める人の割合が、全体の8割以上を占めるそうです。日本人は健康に対する意識が高いことが読み取れますね。一方で、日常的にオーガニック食品を取り入れている人の割合は1%以下という、国際的にみてもかなり低い数字になっています。みなさんの8割以上の人が、安心安全な食品を望んでいる結果とは逆の結果で、ほとんどの人の行動に反映されていないのです。オーガニックには安心安全なイメージや、健康的なイメージが多くの人に定着しているにもかかわらず、実際の行動に反映されないのはなぜなのでしょう。
その答えの一つは、日本人のオーガニックに対する意識の低さにあると思います。あなたはオーガニックとは何か?という問いに対して明確に答える自信はありますか?きっと多くの人は、体や健康に良さそうというなんとなくのイメージしか思い浮かばないでしょう。美容業界においても同様です。最近のドラッグストアで目にするオーガニックを謳ったシャンプーは、肌や髪に優しいことばかりを宣伝しているからです。日常生活の中で、知らぬ間にオーガニック=体に優しいものという意識をすり込まれているのかも知れません。これではオーガニックの本来の意味や目的とは違い、なんとなく健康によさそうというイメージしか残りません。
では、オーガニックとは一体なんなのでしょう。本来のオーガニックは、直訳すると有機という意味で、農薬や化学肥料、遺伝子組み換え技術を使わずに栽培された農作物のことを指します。有機栽培された農作物は、化学肥料を使って育てられた農作物より栄養価が高いこともあり、 食文化からも健康に良いとうイメージが定着してしまったのでしょう。本来であれば、このままのオーガニックのイメージをシャンプーの宣伝にしてもらいたいところですが、実際はそう上手くはいきません。仮にオーガニックシャンプーを本来の意味のまま捉え、無農薬、無化学肥料のシャンプーです!!と宣伝しても、イメージが伝わらず効果もわかないですよね。効果が不透明では誰も使って見たいとは思いません。ですのでオーガニックシャンプーを体や健康によいとイメージで売ってしまったほうが手っ取り早いのです。ここにオーガニックの本来の意味と、企業側との矛盾が生じ、意味をすり替えることで、現在の姿になっているのでしょう。さらにそこにも日本独自のオーガニック化粧品に対する罠が仕掛けられています。
現在日本ではオーガニック化粧品に対する法整備が進んでいません。日本は文化的にみれば先進国なのですが、先進国の中ではオーガニックに対する意識が低い方の部類なのです。そのため衣・食・住の中でオーガニックに対する法整備がされているのは食のみで、シャンプーなどの化粧品はオーガニックに対する具体的な基準が設けられていないのです。
それがどういうことかというと、極論どんなシャンプーでもオーガニックシャンプーとして売り出すことが可能だということです。食べ物で例えると、果汁0%のオレンジジュースをオーガニックのオレンジジュースとして販売できてしまうイメージです。実際に食品では有機JAS法により法整備されているのでこのようなことはおこりませんが、化粧品ではありえない話ではありません。現状オーガニック化粧品ではオーガニックとして保証のないシャンプーが所狭しと陳列され販売されています。シャンプーを作った企業がオーガニックといえば、どんなシャンプーもオーガニックシャンプーになってしまうのです。
このような現状から抜け出すには、国がしっかり法整備をしてしまうのが手っ取り早いのですが、実際は簡単にはいきません。企業も簡単には賛同しないでしょう。ですが最近ようやくその糸口が見え始めています。ドラッグストアなどで皆さんがオーガニックシャンプーを選び始めているのです。本来のオーガニックとは違えど、今までよりもオーガニックが身近になりはじめています。さらに美容室でも、日本人のヘアケア文化に適したオーガニックシャンプーが増えてきました。オーガニックシャンプーはオーガニック食品とは違い、髪がきしみやすい、泡立ちにくいという昔からのイメージが根付いてしまっています。しかし曖昧な法整備のおかげもあり、カジュアルなオーガニックシャンプーが若い世代に浸透してきています。それでよいのです。肌にやさしい・髪に優しい、そんなイメージが健康志向の日本の文化には合っているのです。実際にノンシリコンシャンプーは、なんとなく髪に良さそうというイメージで成功しています。まずは一歩、肌に優しい、髪に優しい、でもお財布には優しくないそんなオーガニックを地球と自分の為に始めてみませんか?
最後までご覧頂きましてありがとうございます。
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