いまさら聞けない素朴な疑問 10選【シャンプー編】
川口の美容室Ribelt(リベルト)です。
今回は、正しいシャンプーの仕方を改めて紹介しようと思います。
全てのヘアケアの基本となる「シャンプー」
毎日行っている人がほとんどだと思いますが、実はシャンプーは毎日しなくても良いのです。
え?
それって美容師的に大丈夫なの!?
というような疑問から基礎の基礎まで、改めてQ&A方式でご紹介します。
2018年、Ribelt(リベルト)が考える最新のシャンプー事情をお届けします。
Contents
Q1…シャンプーは何のためにするの?
A…髪と地肌の汚れを落とす為です。
「汚れ」とは、自分の体からでる物(「汗」や「皮脂」「フケ」など)と、「ほこり」や「花粉」、「スタイリング剤」などの外からくる物に分けられます。
それらの「汚れ」を取り除き、地肌を清潔に保つ為にシャンプーを行います。
また、「シャンプー」の語源は「マッサージする」という意味の「チャンピ」からきており(諸説あります)、頭皮をマッサージする事で健康な髪を育むことも目的とされています。
シャンプーを丁寧に行う事で、その後のコンディショナーやトリートメントの効果も十分に発揮されるでしょう。
Q2…シャンプーは毎日しないといけないの?
A…2~3日に1度で充分です。
日本人は毎日シャンプーをするのが一般的ですが、欧米人は数日に1回、中には週に1回と言う人が大半を占めています。
汗が多い夏の時期でも、シャワーで洗い流せば汚れの7、8割は落ちてしまう為、特に汚れが気になる場合以外は2~3日に1回で充分です。
しかし、毎日整髪料を付ける人や、臭いや脂っぽい地肌の方は、自分に適したシャンプーで毎日洗いましょう。
あくまでもスタイリング剤などはつけず、自然な状態の場合は数日に1回のシャンプーで充分ということです。
Q3…ノンシリコーンシャンプーの方が髪にいいの?
A…カラーやパーマをしている人は、シリコーンシャンプーがおススメです。
少し化学的な話になりますが、シリコーンとは、ケイ素(Si)と酸素(O)が交互に結びついた、自然界には存在しない合成高分子(ポリマー)の事です。
(正確にはシリコーンとシリコンは別物で、シャンプーに用いられるのはシリコーンです。)
このシリコーンがシャンプーに配合されると、髪の摩擦を防いだり、スマホのシリコンケースの様に髪を包み込み保護する効果があります。
ですので、カラーやパーマをしている人は髪を傷ませない為に、シリコーンシャンプーがおススメです。
一方、ノンシリコーンシャンプーには髪を保護する成分が含まれていない為、洗髪後にきしみを感じるケースが多いです。
しかし、ノンシリコーンシャンプーのついになっているトリートメントにはシリコーンが配合されている場合も多く、※シャンプーの洗浄力の調整の為か、ノンシリコーンの方がなんとなく良さそうというイメージで人気をえています。
(※シリコーンが配合されていると、シャンプー剤の洗浄力が落ちてしまうので、ノンシリコーンだと必要以上に洗浄力のある洗剤を使わなくて済む為)
カラーもパーマもしない人は正直どちらでもOKです。
ただし、髪にあっていないシリコーンシャンプーの場合、髪がベタついてしまうかもしれませんので、しっとり系のシャンプーを選ぶ際は注意しましょう。
Q4…どんなシャンプーを使えばいいか分からない
A…悩みを解決するシャンプーを使いましょう。
シャンプーは大きく2つのタイプに分ける事ができます。
「地肌専用」と「髪の毛専用」です。
まずは、あなたの気になる所や悩みがどこにあるのかを考えましょう。
ベタツキや臭いなどが気になる人は「地肌専用」シャンプーを選びましょう。
地肌の状態は、健康・乾燥・脂症の3つに分けられますが、悩みがある人はだいたい乾燥か脂症でしょう。
「乾燥地肌」の人は洗浄力がマイルドな洗浄剤を使ったシャンプーがおススメです。
逆性せっけん系の「ラウレス酢酸Na」やアミノ酸系の洗浄剤「ココイルグルタミン酸Na」などの洗浄力の弱い洗剤を使用したシャンプーを選びましょう。
「脂症」の人はある程度洗浄力のあるシャンプーがおススメです。
「炭」が配合されたシャンプーや、地肌をすっきりさせる成分の配合されているシャンプーを選びましょう。
髪のパサつきやうねり、ボリューム感が気になった人は「髪専用」のシャンプーを選びましょう。
パサつきやうねり、ボリューム感が多い人はしっとりタイプを、細毛やトップのボリュームの少ない人はさらさらタイプのシャンプーを選びましょう。
髪や地肌に特に悩みが無い人は、基本なんでもOKです。(現状維持でOK)
自然環境や動物愛護に目を向けて、オーガニックシャンプーもオススメです。
Q5…シャンプーが髪を傷ませている気がする
A…誤ったシャンプー方法では、髪をダメージさせてしまいます。
泡立ちが悪いのにシャンプーを続けたり、髪の毛同士をこすり合わせる方法では髪が傷んでしまいます。
髪は水分を含んだだけでとてもデリケートな状態になります。
シャンプーが泡立たない場合は一度流し、もう一度シャンプーをしましょう。
もちもち、もこもこの泡で髪を包み込めば、髪を傷めてしまう事はありません。
Q6…毎回2シャンした方がいいの?
A…シャンプーの泡立ちが悪い場合のみ、2シャンしましょう。
ほとんどの人はシャンプーは1回で充分です。
中にはスタイリング剤を多く付けていたり、脂症で1回でシャンプーが泡立たない人がいると思います。
そのような方は2シャンを行いましょう。
1回目のシャンプーを完全に洗い流す必要はありません。
7割前後流したら、もう一度シャンプー剤を手に取り泡立ちが悪かった部分から洗い直してください。
しっかり泡立てばOKです。
Q7…シャンプーのちから加減がわかりません。
A…こすらずマッサージする感覚でOKです。
シャンプーは無理な力加減は要りません。
力いっぱい頭皮をこすったからといって、汚れが落ちるとも言えません。
なぜなら、汚れは泡で包み込んで落とすからです。
シャンプーで地肌をこすったりする必要はありません。
自分が心地よいとかんじる力加減で、頭皮をマッサージするように洗いましょう。
ポイントは頭蓋骨から地肌を動かすように洗う事です。
頭皮にはツボがたくさんあります。
揉んだり、押したりする事でマッサージ効果が高まり、健康な髪が育まれます。
Q8…シャンプー前にブラッシングは必要ですか?
A…ブラッシングはいりません。
雑誌をみているとシャンプー前のブラッシングで汚れを落としやすくしたり、マッサージ効果でリラックス…なんて書かれていますが、シャンプー前にブラッシングは必要ありません。
髪を傷めてしまう可能性があるのであまりお勧めしません。
そもそもブラシは手の延長です。
(髪留めクリップやクシなど、髪に関する道具は全て手を由来に作られています。)
もし髪が絡まってシャンプーが行いにくい場合は、手くしでほどいてあげましょう。
ほら、ブラシを使うよりよほど髪にやさしく絡まりをほどけますね。
マッサージ効果が欲しいなら、手を使って行いましょう。
手はブラシよりも柔らかく、頭皮に負担をかけずにマッサージできます。
そもそも、シャンプー前に入念にブラッシングをおこなう美容室に出会った事がありましたか?
Q9…塩シャンや湯シャンは効果があるの?
A…皮脂は脂ですので、シャンプー剤を使用する方がおススメです。
以前のブログでも書きましたが湯シャンは皮脂を落としきらないので、匂いやベタツキに原因になってしまいます。
同じく、塩シャン(塩水で髪を洗う方法)では、シャンプーより脂が落ちません。
塩がアルカリ性に可能性もありますし(塩の種類によりますが…)、髪がこすれてダメージを受けてしまう危険があります。
湯シャンや塩シャンを行う理由は、頭皮の皮脂を落としすぎない事にありますが、地肌の汚れが落ちていなければ、頭皮トラブルにも繋がります。
確かに過度な皮脂洗浄は頭皮のバリア機能を壊しますが、洗い流した皮脂も健康な方であれば数時間で復活します。
また、皮脂のバリアがたりないと感じれば、頭皮用の美容液(育毛剤など)を使えば保湿はいくらでも出来ます。
どちかが清潔な状態を維持できるか考えれば、シャンプーを使った方が汚れが残る心配はありません。
Q10…市販のシャンプーと美容室のシャンプーの違いは?
A…美容室のシャンプーは個性的な物が多いです。
単純に髪や地肌に良い成分が入っているので値段が違いますが(中には国家レベルの研究機関によって誕生したシャンプーもあります)、成分の効果にも大きく個性があります。
美容室で使用するシャンプーは、市販の物より洗浄力に優れていたり(毎日使用していけない物のあります)、髪を保湿する効果に優れていたりと、髪や頭皮に合っていないと逆効果になってしまう位特徴的なシャンプーが沢山あります。
市販のシャンプーは、広い意味で誰でも安心して気軽に使用できるシャンプーが多く、シャンプー選びに失敗する事が少ないです。
より付加価値のあるシャンプーを求めるなら、髪や頭皮にあった最適なシャンプーを美容師に聞いてみて下さい。
まず最初に紹介されたシャンプーが、そのお店に置いていないシャンプーだったら、その美容師さんはきっと本心で話しているでしょう。
(お店で置いている物しか紹介されない場合は、基本的に売り上げしか考えていないでしょう)
最後に…
いかがでしたか?
個人的に気になる事を最後に書こうと思います。
(もう何度か過去に書いていますが…)
それは
シャンプージプシー
という言葉です。
現在の日本では、ジプシーという言葉は本来の遊牧民というニュアンスではなく、差別用語で使われている気がします。
使っている本人にその気はないにしろ、ジプシーという言葉には差別的なニュアンスを感じずにはいられません。
という事で、ジプシーに変わる新しい言葉を考えましょう。
個人的には、